ククラチョフの世界でたったひとつの猫劇場 Report

 

  2000年8月16日(水)〜8月28日(月) ルテアトル銀座   (写真はプログラムより掲載しました)


 
掲示板でこまちさんから、
「大変だ 猫が逆立ちしてる!」

 って教えてもらって、 ホント?! ということで行ってきたのが
ロシアからやってきた猫劇場。



「猫が逆立ち? 信じてるのアンタたち」



”ほんとに猫は逆立ちしたのか”

 見てきたままをお話しましょ。
客席は猫好きそうな人たちで満席。
ククラチョフさんとはロシアのピエロさん。

「猫は5000年も昔から人間の友達でしたぁ!」

という日本語で幕が開き、あとは全てジェスチャー。

でもなぜか通じてしまう。


「ほんとにワカッタのかぁ?」



では、猫達が見せてくれた猫芸ベスト10?をご紹介しましょう。

1「舞台のセットの上にいるだけの猫」

観客など無視。あくびしながら舞台の間中ずっとそこにいました。 猫がいる〜! というだけでお客さんは大喜び。 

2「舞台の袖から袖へ走る抜ける猫」

おおっ猫が走っていったー! というだけで再びお客さん大喜び。

3「穴のないボードを通り抜ける猫」

なぜかこういう手品のような凝った芸に拍手まばら。遠い席のお客さんによく見えなかったのかも。

4「歩くククラチョフさんの足の間をくぐる猫」

ククラチョフさんの足の間をくぐる猫

ククラチョフさんが踏み出す
足の間をスルリスルリ。

この白黒にゃんこが
一番の芸達者かも。

5「ククラチョフさんの耳元に悪者がきたことを知らせる猫」    

猫を捕まえて毛皮にしようという悪者が、ククラチョフの猫達を奪いにくるというストーリー。ここで悪者がきたことを、ククラチョフさんの耳元に内緒話をするように手をかけて知らせる猫登場。
か・かわいい〜

6「天井に届きそうな場所から飛び降りる猫」

まず、舞台の天井に届きそうな長ーい棒の先まで登る。
そして、ククラチョフさんの合図で、その胸めがけてとび降りる猫。受け止めてもらえるという信頼感がなければ、飛び降りられない高さ。その絆に感動。拍手〜!

7「犬と一緒に後ろ足で立って歩く猫」


後ろ足で立って歩く犬の背中にしがみついて、一緒に後ろ足で歩く猫。

*〜*〜*〜*〜*

実はこの猫はとても気が弱くて、音楽が聞こえてくると、この親友の犬にぴったりくっついていたらしいのです。それを見たククラチョフさんが、芸に結びつけてしまったそうです。

8「両腕で棒を渡る猫」

両腕で棒を渡る猫

  よいしょ ってかぁ


一本の棒を両手でつかんで渡る猫

二本の棒に両腕をかけて渡る猫

拍手〜!  

9「出しても出してもお鍋にもどる猫」

コックの扮装をしたククラチョフさんがお鍋の中にいた猫を、何度出してもお鍋に戻ってしまう〜

*〜*〜*〜*〜*

ある日、ククラチョフさんが台所に行ったら、大きなお鍋の中で幸せそうに寝ている猫を発見。この時、出しても3回もお鍋に戻ったのを見て、舞台でやってみようと思いついたそうです。

10「テーブルからソーセージをかすめる猫」

テーブルクロスをかけたテーブルの上、お皿にのせたソーセージ。ククラチョフさんが食べようと思っているのに、よそ見している間に手を出して食べてしまう猫。何度おいても、よそ見しているのを見計らって、かすめてしまう。

*〜*〜*〜*〜*

この猫はもともとは、市場に住み着いていて、実際に市場でソーセージの束を盗んで走って行くのを見かけたそうです。

市場でいっしょに遊ぶようになって、ククラチョフさんが病気で市場に行けない日が続いた後、病気が治ってサーカスに行ったら、なんと、この猫がサーカスの入り口で待っていたそうです。

口にはしっかりと、いつもククラチョフさんが遊んでくれた、糸に羽毛をつけたおもちゃをくわえて...。

*〜*〜*〜*〜*



*〜*〜*〜*〜*


それではお待たせしました。
 
猫は逆立ちできるのでしょうか?
 
写真をどうぞご覧ください。


 

ククラチョフと逆立ちする猫〜

逆立ちする猫〜 


猫の逆立ち!

この写真はトリックじゃありません。
この目で見ました。

まず、ククラチョフさんが、手足の付け根を持って
抱き上げると、猫は両手両足をピーンと伸ばしてしまうのです。
(猫No36でご紹介したヤマトみたいに)

そのまま、ククラチョフさんが猫の後ろ足を上に持ち上げると、
この通り見事なバランスで完璧な逆立ち。

大拍手〜!!

ヤマトもできるかも...



こうして 猫達とククラチョフさんのピエロとしての芸をまじえて、1時間40分の舞台は終わりました。

猫の持って生まれた能力や癖を、うま〜く”芸”として見せるククラチョフさんだからこそ、できた猫劇場だなと思いました。楽しかったです。



−あとがき−

ある日、ククラチョフさんが公園を散歩している時に拾った仔猫。

それが猫劇場をするきっかけになった猫「クチカ」だそうです。



別の猫を引き取った時から元気がなくなり、
クチカのお皿で、別の猫にミルクをやってからは
食事もとらなくなってしまい、1週間後のある日、
開いていた窓から、いなくなってしまったそうです。

この劇場をするきっかけになった猫「クチカ」は
ククラチョフさんにとって忘れられない猫のようです。




 

 「 猫だって逆立ちくらいできるにゃ 」  

お ・ し ・ ま ・ い 



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