ねこねこ写真館

Neko No113

 
 

サクラのトモダチ

  photo7枚

 

東京駅丸の内のロータリーにいる
三毛猫サクラ

夜、この階段下で一緒に寝るおじさんがトモダチ。

バリバリさせてくれるこの木もトモダチ。

遊びトモダチもいっぱい
(↑トモダチ?の狙いをさだめて〜)

バッ!

バササァーーー!

なぜか逃げられるけど...



撮影メモ

2004/09/24 ・ 12/04 Tokyo

2004年9月24日

 東京駅丸の内のロータリーの真ん中で、偶然見かけた三毛猫。
写真を撮っていたら 「この猫知りませんか?写真集も出たんですよ。」と声をかけられました。

猫の名前はサクラ。2歳半くらい。見つけた時は、小さな仔猫で栄養失調状態で3歩も歩けなくて、東京駅周辺の猫を見守っている人たちが、哺乳瓶でミルクを飲ませて育てたそうです。サクラは今もこの人たちに大切にされてます。声をかけてくれた方もその中のひとり。失意の中にいた時、ここの猫たちになぐさめられ、恩返しのつもりできているそうです。

↑事故が心配。車道に出ようとして連れ戻されるサクラ

  

2004年12月4日

 夜は、この辺りで外で寝泊りしているおじさんと一緒。

おじさんは「今はまだ暖かいから、俺の腹の上で寝るけど、これが重い。もっと寒くなってくると胸の中に入ってくるんだ。サクラはよく食うよ〜。」 と言いながら猫缶を見せてくれました。

丸の内側ロータリーにいる猫はサクラ一匹になっていたけど、 サクラは元気に翼を持つトモダチ(?)を追っかけておりました。

でも逃げられますからぁ〜、残念!

 

2005年5月15日

 この日、再び丸の内へ。でも、サクラがいない。 小屋も埃が積もってる。夜はサクラと一緒だと言っていたおじさんにそっと聞いてみる。

 「サクラ?...サクラは写真家が持ってちゃった。今年2月に、サクラが白血病だとわかって、それはよくなったんだけど、アレルギーもあって心配だからって。」そして、サクラのことを話してくれました。

 「手のひらに乗るような小さなサクラが骨と皮ばかりでここにきたのが2002年の8月18日。一生懸命ミルク飲ませてさ。でも下痢が止まらない。一週間もたないと思ったよ。獣医には高くて通えないから、薬局でビオフェルミンをサクラの体重に合わせて量を決めてもらって与えて、それでよくなったんだ。」

 「寒い日は一緒に寝ていたんですよね。」

 「そうだよ。だから、もうここには戻らないってわかってるんだけど、夜、猫の声が聞えると、サクラが戻ってきたかと思って捜しちゃうんだよ。」

この日は5月とはいえ、底冷えのする夕暮れ。

「寒いですね。」と言ったら、「寒いよ。俺、これしか着てないしさ。」と、よくサクラがもぐりこんでいたジャンパーの胸元を差して言いました。

サクラを見守っていた人も来なくなり、サクラのために片隅に植えられていた猫草は、かじる主がいなくなり30センチほどの高さになっていました。

 サクラはきっと、暖かい部屋で、大切にされている..と思います。
サクラ、幸せになってね、おじさんの寂しさの分まで、サクラを思う気持ちの分まで。



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